アスペル夫と生きていく術。いまだ模索中

65歳で行きついたのが夫はアスペルガー。さて今からどうやって生きていくのか

「あなたはアスペルガーだと思うの」と夫に告知をしたら

知り合って44年が過ぎた今、「夫はアスペルガーではないか」というところに行き当たった。

変わった夫婦という自覚はあったものの、今回、私の体調がおかしくなった。

夫婦ともにすでに65歳である。

身内から「アスペルガー」という言葉が出てきた。

初めて「アスペルガー」について情報を集めてみた。アスペルガーの夫を持つ妻は情緒的な相互関係を築くことが難しく、心的ストレスから不安障害や抑うつ状態、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの心身症状が起きている状態をカサンドラと言われることを知った。

まさに今の私がそうだと思った。

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今回は、「あなたはアスペルガーだと思うの」と夫に告知したことを書いてみる。

 

泥船に乗っている夫婦、沈む前に一人で逃げて!

周りからはそう見えていたようだ。

  • 自分を守るべき
  • 離婚しなさい
  • もう、捨ててもいいんじゃないの?

 私の身内・友人たちから一斉に出たのは「離婚」という言葉だった。

私自身考えてもいなかった忠告だった。

沈みかけている船の中で私一人が一生懸命水をかき出しているように見えるらしい。

私はといえば、夫婦で助かりたいとこの期に及んでもまだ思っている。

 

「どこの旦那もいっしょよ」とか言われて「誰も分かってくれない」と悩む人が多いカサンドラであるが、今回は身内からである。

身内は私のためを思って、私を助けようとして言ってくれたのだ。

 だから今回は何らかの行動を私が取らないと、身内・友人たちから私が捨てられる危機感を覚えた。

 

私の従姉妹はアスペルガーの子どもを育てた。

今回は従姉妹から「あんたの旦那はアスペルガーよ」と指摘されてから、私が一歩を踏み出したわけだ。

 

「本人に告知したら変わる?」と私

「言っても変わらないと思うけど、言い続けると少しは違うかも」と言われた。

私は夫に告知することを決めた。

 旦那様に告知することを決めた理由は

現状が続くと経済的に破綻をきたす

貯金なし、国民年金のみ(70歳まで繰下げ中)。個人事業主同士の夫婦ともに、死ぬまで働くことでなんとかなると思っていたのに、夫は4ヶ月仕事が切れても動く気配なし。私の乳がんが再発すればアウト。(すでに3度の手術をしている)

私の体調がすぐれないこと

夕方自宅に戻ろうとすると気分が悪くなる。夫が私の職場にくると気分が悪くなりだした。(この経験は今回が初めて)

やる気がでない。

私の仕事に影響がでるようになれば即アウトである。

夫への対応を変えることを伝えるため

いままでは、オブラートに包んで話をしていたが、夫がアスペルガーとなれば、今までの私の話は全く理解できていなかったことになる。

直球で話をすることと、完璧に主導権を私が握らなければならないこと。

主導権は夫にあると思って44年間を過ごしてきた私にとって、それができない人だと気づいたこと。65歳になってこの歳で夫を一人で背負っていかなければならないと気づいたことが、今回の体調に不調をきたした理由だと思った。

夫にこれからは対応を変えることをちゃんと伝えておきたい。

伝えたことによって変化が出て来ることにかすかな期待をもちながら。

 周りからすべての人の口から出た言葉が離婚だったこと

私よりも周りの人たちが強い危機感を持っていることだ。

私は夫との生活で茹でガエル状態になっている。夫だけでなく私も本気で変えていかなくてはと思ったからだ。

夫を仕事場に呼んで話をした

電話をして話があるから来て欲しいと言う。

対面では座らずに横に座る

夫のようなタイプは、私の顔や表情が気になって話が頭に入らないらしい。

感情的にならず、ゆっくりと話す。

私の場合、話があちこちに飛んでしまうことが多い。夫には理解できないことを想定して、

・あいまいな表現をしない

・答えを急がせない

・感情的にならない

 夫に話した内容は

あなたはアスペルガーかも知れない。

「あなたはアスペルガーという知的障害のない自閉症かも」と言うと、「3歳までしゃべらなかったから周りから心配されたらしい」と答えた。

あなたの植木鉢には最初からタネがなかった。

あなたが悪いんじゃないの。あなたの植木鉢にはタネが最初からなかったのよ。それを私は知らないから毎日毎日水をやり、時には肥料も与えたのに芽がでてこない。私はどうしてどうして?って悩み続けた結果、いまうつになりそうなのよ。

 

おそらく、私がずっといろいろ言ってきたことも、あなたには全く理解できていなかったのね。

私は日本語で話したつもりだけど、あなたには意味のわからない外国語に聞こえてたんだと思うのよ。

これからは、ゆっくりとあなたが理解できるように話をするから。

 残ったのは私だけ

夫に友達はいない。身内ですら付き合いがない。

なぜそうなったのか。

あなたには自覚がないだろうけど、あなたにいろいろと傷つけられたりして、みんな去っていったのよ。残ったのは私だけ。

いまその私があなたのことで体調不良になっている。それをカサンドラというらしいの。

今回私も初めて知ったんだけど。

それを見た私の身内や友人が離婚するように言ってきた。

本当はそれだけ深刻なのよ。

 

理解できてはいないだろうけど

一時間程度で話をしたのは私だけ、相槌もなければ質問もない。

もちろん、最初から何も期待はしていないし、これで会話になるのなら夫は普通の枠内に入っている。

無表情、まばたきが増える(これは私が真剣に話しているときに多い)

子どもが母親から叱られているときのような表情になる。

 

一時間の間に、しゃべった言葉は2つ

「眠い」と「腹減った」の2つ。

 

いまは大切な話をしているから、普通はその話に対して何かを発言するもの。

私だから許すけれども、これが他人だったり仕事関係だったらアウトになるのよ。

 

おわりに

今回、夫に「アスペルガーを告知」したわけだが、言って良かったと思っている。

本人の自覚のないままに周りが困っていることが多々あるということは理解できたようだ。

ただ、今は理解できているが、それで行動が変わるとは私は思っていない。

なぜなら、夫は悪気はまったくないのだから。どこが悪かったのかもわからないから。

告知して夫が怒ったり機嫌が悪くなったのなら、まだ脈はあるけど、まったく反応がなかったということで、やはりアスペルガーだなと確信した。

 

ただ、それが確信できただけでも、私のこれからの対応を考えていくことができる。

そして、今後、すべてのことを私が決断していかなければならないことも確信することになった。

 

私が覚悟して夫を背負っていくか、それとも夫を背中から下ろして楽になるほうを選ぶか。

すぐに決断はできない。

なぜなら、周囲にはわかっていたことでも、私たち夫婦にとっては、一歩先が断崖絶壁だとわかっていないんだから。

しかし、ここで立ち止まったら今までと何も変わらない。
今回は何か私からアクションを起こさないと。

 

 65歳、いまさらではあるが、残された人生を私が疲弊せずに夫も暮らしていける。そんな道を探っていきたいと思う。

 

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